毎月の給料、何%を投資に回すのが正解?

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「投資したほうがいいのはわかるけど、毎月いくら回せばいいの?」——これ、投資を始めようとする人がほぼ全員つまずくポイントです。多く回しすぎれば生活が苦しくなるし、少なすぎればなかなか資産が増えていきません。

この記事では、「毎月の給料の何%を投資に回すのが目安なのか」を、公的な調査データや専門家の見解をもとにやさしく解説していきます。

結論:目安は「手取りの20%」、でも万人共通の正解はない

先に結論からお伝えします。多くのFP(ファイナンシャルプランナー。お金の専門家として、家計や資産運用のアドバイスをする人のこと)が挙げる目安は、「手取り収入の20%」です。

たとえば手取り月収25万円の人であれば、月5万円ほどを投資に回すイメージになります。この「20%」という数字は、貯蓄と投資をあわせた資産形成全体の目安として、複数の専門家の記事で共通して挙げられている水準です。

ただし、これはあくまで「目安」であって、「絶対にこの割合を守らなければいけない正解」ではありません。年齢や家族構成、収入、すでにある貯金の額によって、無理なく投資に回せる金額は人それぞれ違います。大事なのは、数字だけを鵜呑みにするのではなく、自分の家計に当てはめて考えることです。

インフルエンサーの中には10%でも良いと判断している人もいます。理由は投資や貯蓄も大事だけど今も大事だよねって感じです。投資の弱点である「今、お金が使えない」に対応してのことですね。

バランスに正解はないので自分がムリなく将来と今を楽しめるであろう答えを自分で導き出すのが正解です

その前に大事な話:「生活防衛資金」を確保しよう

「じゃあとりあえず手取りの20%を投資に回そう!」と思う前に、絶対に押さえておきたいことがあります。それは、投資を始める前に「生活防衛資金」を確保しておく、ということです。

生活防衛資金とは、病気やケガ、失業、災害など、予期せぬトラブルが起きたときに、当面の生活を支えるためのお金のことです。投資に回したお金は、株価などの値動きによって元本を下回ってしまう可能性があります。急にお金が必要になったタイミングでたまたま相場が悪いと、損をした状態でお金を引き出さざるを得なくなることもあるのです。

生活防衛資金の目安は、働き方によって次のように言われています。

働き方目安理由
会社員・公務員生活費の3〜6ヶ月分失業保険や傷病手当金など、公的な保障が比較的手厚いため
フリーランス・自営業生活費の6ヶ月〜1年分雇用保険がなく、働けなくなると収入が途絶えやすいため

この生活防衛資金を、まずは普通預金などすぐに引き出せる形で確保したうえで、それ以外の余ったお金を「貯蓄」と「投資」に振り分けていく、という順番が基本になります。

具体的にどう配分を決める?3ステップで考えてみよう

「生活防衛資金はわかったけど、そこから先はどう考えればいいの?」という人のために、収入の使い道を整理する3つのステップを紹介します。

  1. 生活防衛資金を確保する:まずは前章で紹介した3〜6ヶ月分の生活費を、いつでも引き出せる形で貯めておきます(会社員の場合)
  2. 数年以内に使うお金を分けておく:結婚資金や引っ越し費用、車の購入費など、近い将来(目安として5年以内)に使う予定が決まっているお金は、投資には回さず、貯蓄として確保しておきます。ここではハッキリわかっている金額だけでOKです
  3. 残ったお金を投資に回す:ここまでで残ったお金、つまり「当面使う予定がなく、5年以上先まで置いておけるお金」が、投資に回して問題ない金額の目安になります

このように、いきなり「給料の◯%」と決めるのではなく、「使う時期」で分類してから投資額を考えることで、無理のない金額が見えてきます。

投資の世界も人生も先がわかりません。不運が重なるときもあります。その重なった時でも耐えうる状態で投資をする方が経済的にも精神的にもはるかにラクになります。生活防衛資金や数年内に使うであろう金額がないのに投資をするのは辞めましょう。それはただのギャンブルです

みんなは実際どれくらい投資・貯蓄に回している?

自分の金額を決めるうえで、他の人がどれくらい貯蓄・投資に回しているかも参考になります。

総務省の「家計調査」によると、コロナ禍前の傾向で見た場合、手取り収入(可処分所得)のうち貯蓄に回している割合(貯蓄率)は、おおむね3割程度とされています。

また、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の調査による年代別の平均貯蓄割合は、次のようになっています。

世帯タイプ貯蓄割合が最も高い年代割合
単身世帯40代約32%
2人以上世帯20代約33%

これを見ると、意外にも「貯蓄割合が一番高いのは20代や40代」という結果になっています。20代は独身で自由に使えるお金が多いこと、40代は収入が増える一方で子育て費用がまだ本格化していない家庭が多いことなどが背景にあると考えられます。あくまで平均であり、全員がこの通りにしなければいけないわけではありませんが、「他の人はこれくらいやっているんだ」という感覚をつかむ参考にしてみてください。平均は極端に高い・低い人がいると現実とはかなり乖離した数字が出るものなのであくまで目安としてみて下さい

投資に回す割合を変えると、将来にどれくらい差が出る?

「20%」と「10%」、たった10%の違いですが、長期間続けるとどれくらいの差になるのでしょうか。手取り月収30万円の人が、年利5%で運用できたと仮定して試算してみました。

グラフを見ると、20年間続けた場合、手取りの10%(月3万円)を投資に回した場合は約1,233万円、20%(月6万円)では約2,466万円、30%(月9万円)では約3,699万円という試算結果になりました。投資に回す割合を増やすほど、将来の資産額に大きな差が生まれることがわかります。

ただし、これはあくまで一定の利回りを仮定した試算であり、実際の運用成果を保証するものではありません。無理に割合を上げて生活が苦しくなっては本末転倒なので、あくまで「割合を上げるとこれくらいのインパクトがある」という参考としてご覧ください。

自分に合った割合を見つけるコツ

最後に、実際に自分の投資割合を決めるときに意識したいポイントをまとめます。

  • 先取りで投資額を決めてしまう:余ったお金を投資に回そうとすると、結局余らずに終わりがちです。給料が入ったら真っ先に投資用の口座に一定額を移す「先取り貯蓄・先取り投資」の仕組みを作ると続けやすくなります
  • 無理のない金額からスタートする:いきなり手取りの20%を目指す必要はありません。まずは5%や10%など、生活に支障のない金額から始めて、慣れてきたら少しずつ割合を増やしていくのがおすすめです
  • ボーナスや臨時収入を活用する:毎月の給料からの割合を無理に上げなくても、ボーナスの一部を投資に回すことで、年間で見た投資割合を高めることができます
  • ライフイベントに合わせて見直す:結婚、出産、住宅購入など、大きなお金が必要になるタイミングが近づいたら、その都度、投資に回す割合を見直しましょう

まとめ

  • 投資に回す割合の目安としてよく挙げられるのは「手取りの20%」だが、万人共通の正解ではない
  • 投資を始める前に、生活費の3〜6ヶ月分(フリーランスは6ヶ月〜1年分)の生活防衛資金を確保しておくことが大切
  • 「生活防衛資金→数年以内に使うお金→残りを投資」という3ステップで考えると、無理のない金額が見えてくる
  • 総務省の家計調査では貯蓄率はおおむね3割、J-FLEC調査では単身40代・2人以上世帯20代の貯蓄割合が高いという結果も
  • 投資に回す割合が10%か20%か30%かで、長期的には資産額に大きな差が出る
  • 先取りの仕組み化、無理のない金額からのスタート、ボーナス活用、ライフイベントに応じた見直しがポイント

「何%が正解か」という問いに、たったひとつの答えはありません。大切なのは、目安を参考にしながら、自分の家計や将来の予定に合った、無理なく続けられる割合を見つけることです。まずは今の家計を見直すところから、始めてみませんか。

※この記事は2026年8月時点で確認できる情報をもとに作成した一般的な情報提供であり、特定の金額や割合を推奨するものではありません。投資は元本が保証されているものではないため、最終的な投資判断はご自身の状況に応じて行ってください。より詳しい相談は、FP等の専門家にご相談することをおすすめします。

参考情報源

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